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2019.05.14

初心者でも分かるレッドブル・エアレース

© Samo Vidic:Red Bull Content Pool

© Samo Vidic / Red Bull Content Pool

初めてのレッドブル・エアレース。猛スピードでレース機が駆け抜ける迫力は見てみたいけど、一体どうやって観戦したらいいの? ルールはどうなってるの? 誰を応援すればいいの?そんなビギナーのために、初心者でも分かるよう大会の基本をご紹介します。

レッドブル・エアレースとは?

レッドブル・エアレースは小型のプロペラレース機が、低空の空中コースを最高時速370kmの猛スピードで駆け抜けていく空のモータースポーツ競技です。

あらかじめ決められた順番通りに、どれだけ速くパイロン(空気で膨らませた高さ25mの円錐型の柱)を通過できるか?(まるでスキーのスラロームのように)スタートからゴールまでのタイムを1機ずつ競います。

レース機が猛スピードで低空を駆け抜けていく、その迫力はどんなスポーツにもない興奮を味わっていただけます!

© Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

競技の進め方は?

レッドブル・エアレースは予選と決勝の2日間。今年の千葉大会は9月7日(土)予選、8日(日)決勝です。

予選日は14チームのエアレース機が2度のタイムアタックに挑みます。各チームは速い方のタイム結果をもとに、翌日の決勝の対戦相手を決定。

決勝日は14機が1対1で勝敗を決める「Round of 14」、そこで勝ち進んだ7機と「Round of 14」で負けた中でもタイムの良かった1機が敗者復活で加わって、計8チームが1対1で勝敗を決める「Round of 8」、さらに勝ち残った4チームで優勝めざして戦う「Final 4」で、千葉大会の総合ランキングが決定します。

このようにして世界で全8戦(千葉を含む)の各大会のランキングに応じて、年間総合優勝を争うポイントが各チームに加算されていきます。日本人唯一のパイロット、室屋選手は2017年にキャリア初の世界王者に輝きました。現在、世界イチのレッドブル・エアレース・パイロットです。

©︎ Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

競技ルールは?

レッドブル・エアレースは高さ25mの空気で膨らませたパイロンで構成された全長約6kmの空中コースを飛行します。レース中はパイロンに当たったり、機体の高さや角度を保たないとペナルティが与えられる場面がいくつもあります。

パイロンの種類にはスタート・フィニッシュゲート(チェッカーフラッグ柄の2本1組)、シングルパイロン(1本)とエアゲート(2本1組)の3種類があります。

©︎ Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

まず最初に、エアレース機は”Smoke On!”の合図とともにスモークを噴射。スタート・フィニッシュゲートに向かって、一直線に飛び込んできます。機材トラブルなどでスモークを噴射できなかった場合はペナルティが課せられます。レース中はスモークを常に出していなければなりませんので、観客にとっては飛行機の軌道が目に見えて、より臨場感のあるレースとなります!

©︎ Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

スタート・フィニッシュゲート(チェッカーフラッグ柄の2本1組)は最高時速370km/h(200ノット)で通過。ゲート通過と同時にスロットルを全開にしてレース開始。わずか1000分の1秒が勝敗を分けるレースタイムを競います。

シングルパイロン(1本)はスラロームのように、エアゲート(2本1組)は機体を水平にして通過。パイロンを通過するときはパイロンに機体をぶつけないよう細心の注意が必要です。もしも機体がパイロンにヒットしてしまったり、高さや水平を保てなかった場合はペナルティが課せられます。

©︎ Mihai Stetcu / Red Bull Content Pool

パイロンを通過するときの高さは赤い部分(地上15m〜25m)の間を、エアゲートを通過するときは水平を保つというルールも定められています。これらのルールを守りつつノーペナルティで、空中のコースを駆け抜けることは、熟練のエアレースパイロットでも至難の技です。

室屋選手いわく、もはや目で見て頭で考えて、体を動かす余裕はありません。事前のイメージトレーニングでコースレイアウトを頭に叩き込み、反射神経より先に体を動かすそうです。

©︎ Predrag Vuckovic / Red Bull Content Pool

競技の見所は?

レース機がスタートゲートに向かってスモークを噴射しながら一直線に飛び込んでくるとき。エンジン音が興奮を煽り、競技のスタートにワクワクします。みんなでスモークオン!の掛け声を合わせましょう!

そして派手な見所はレースの中盤、コースの折り返し地点ではバーチカルターンと呼ばれる、空に大きく弧を描くダイナミックな飛行を目撃することができます。このときパイロットに掛かる重力加速度は10〜12G。スペースシャトルの打ち上げで3G、車の急ブレーキで1G程度。つまり一般人なら気絶状態です。

©︎ Predrag Vuckovic / Red Bull Content Pool

ゴール後の機体からも目を離さないでください。難関なコースを最後まで駆け抜けたパイロットたちが、大空に舞い上がっていく勇姿を見ることができます。サービス精神旺盛なパイロットは機体をくるくると回転させて勝利をアピールしてくることでしょう。

ツウなファンは、パイロンヒットにも注目です。もし機体がパイロンをかすめてしてしまった場合、機体にダメージが及ばないようパイロンが大きく裂けるように設計されています。すると、エアゲーターと呼ばれる専門スタッフが破れてしまったパイロンをアッという間に元通りに。空気で膨らませたパイロンは、9つのパーツに分かれていて、破れたところを補修用の新しいパイロンに交換。約90秒で元どおりに修復させてしまいます。

©︎ Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

誰を応援すればいい?

レッドブル・エアレースのパイロット(マスタークラス)は14名。国籍も違えばキャリアもそれぞれ異なります。旅客機パイロット出身の選手、インストラクターやエアロバティックスの世界で活躍してきた選手(=室屋選手)、そして音速のジェット戦闘機を操縦してきた選手もいます。

その中から皆さんのお気に入りの選手を見つけて応援してください。でもやっぱり千葉大会では室屋選手を応援するのが一番盛り上がるはず! 熱心な日本のファンで、会場の一体感は凄まじいことになりますよ!

©︎ Jason Halayko / Red Bull Content Pool

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